13
11月
2012

ジャンルの超越した消費者金融

OL風の女性二人が傘を折りたたんで入ってきた。
ウエイトレスの一人が気だるそうに奥の禁煙席へと案内する。
もう一人のウエイトレスは店内をさっと見渡してから、横の観葉植物の葉を指先ではじいて弄んでいる。
僕の隣のテーブルでは学生風のカップルが無担保の参考書をひろげていた。
男はノートに顔を埋めて熟睡して、女も勉強に飽きたようでシャープペンシルを人差し指と中指の間にはさんでくるくると回している。
他は三人の主婦がおそらくくだらない話で盛り上がっていた。
ときどきそのうちの一人がどんとテーブルを叩いて大笑いをして、カウンターに座っている背広を着た男が人差し指でテーブルを打って苛ついている。

 とにかくこうやって僕はフレンチトーストを食べ、ハーブティーを啜っているわけだが、今日に限っては居心地が悪い。
まるで見ず知らずの人の家にいるような気分だ。